日本の焼き物の産地へ出かけよう♪焼き物の街の魅力や見どころを紹介

日本の焼き物の産地へ出かけよう♪焼き物の街の魅力や見どころを紹介

日々の食卓を彩るさまざまな「器」。有田焼や美濃焼など耳にしたことがあるものも多いと思いますが、それぞれの産地や特徴を知っていますか?日本各地にある焼き物の産地へ出かければ、その土地ならではの歴史や魅力が感じられる焼き物に出会えます。また、そんな焼き物の産地を巡るのも観光の楽しみの1つ。産地ごとの焼き物の魅力や、焼き物の街の見どころを厳選して紹介します。周辺観光も含めて、産地ごとの焼き物との新たな出会いを楽しみましょう!
  • 公開日:2022.12.13

日本の焼き物の基礎知識

いろいろな美濃焼の器
日本には、世界から認められている美しい焼き物が数多くあります。日本の焼き物は各地の歴史とともに発展を遂げ、現代まで受け継がれています。まずは、日本の焼き物の特徴や種類、主な産地から魅力を探ってみましょう。

日本の焼き物の特徴

世界の焼き物は均整の取れた美しさを追求しているものがほとんど。しかし、日本の焼き物は不均整で自然な形に近い点に美しさを見出しているのが特徴です。器を手に持って食べることが多いため、デザインだけではなく大きさや重さ、手触りまでにこだわっています。

また、全国各地に焼き物の産地があり、それぞれに違った特徴と魅力があります。産地へ出かければ、心惹かれる焼き物に出会えるでしょう。

日本の焼き物の種類

焼き物の種類は大きく分けて陶器と磁器の2種類があり、2つまとめて陶磁器と呼ばれます。粘土を原材料とする陶器は、吸水性があり土の温もりや素朴さを感じられるのが特徴です。石の粉を原材料にして作られる磁器は、なめらかで洗練された印象を与えます。

日本の焼き物の主な産地

全国でも有名な窯は、日本遺産に登録されている「六古窯(ろっこよう)」です。平安末期から鎌倉時代にかけて開かれ、現在に至るまで生産が続いています。
六古窯とは、「越前(福井県)・瀬戸(愛知県)・常滑(愛知県)・信楽(滋賀県)・丹波(兵庫県)・備前(岡山県)」のこと。
他にも32品目の焼き物が国の伝統工芸品に指定されています。なかでも「益子焼(栃木県)、美濃焼(岐阜県)、伊万里・有田焼(佐賀県)、波佐見焼(長崎県)、九谷焼(石川県)」が有名です。

おすすめの焼き物の産地①栃木県/益子焼

ここからは、全国からピックアップしたおすすめの焼き物の産地を紹介します。まずは、素朴な味わいが魅力の益子焼(ましこやき)から。産地である栃木県益子町では、陶器だけではなくレトロな旅も楽しめます!益子焼の歴史と特徴、産地の見どころを見ていきましょう。

益子焼の歴史と特徴

栃木県の益子焼
益子焼は、江戸時代末期に現在の栃木県益子町に開かれた窯が始まりといわれています。現在の益子焼は、大正末期に民芸派の巨匠陶芸家である濱田庄司が益子に工房を構えたことで、広く世間に知れ渡るようになりました。
多くの若い陶芸家が続き、その人気は現在にまで至っています。肉厚のぽってりとした素朴なフォルムで、温かな手触りが益子焼の特徴。茶器や花器、酒器、皿など実用的な器が作られています。春と秋には大陶器市が開かれ、関東周辺から年間を通して約200万人が訪れます。

益子焼の産地の見どころ(栃木県益子町)

「益子焼窯元共販センター」の陶器市
「益子焼窯元共販センター」では、益子焼を購入できるのはもちろん、陶芸教室での陶芸体験やお食事処でのグルメなども楽しめます。また、春と秋に陶器市が開催され賑わいます。
益子の「真岡鐵道」
ローカル線「真岡鐵道」では、土日・祝日に蒸気機関車(SL)を運行しています。花畑の間を走る蒸気機関車は絵になる美しさがあるので、カメラを持って訪れてみてはいかがでしょうか。
佐野プレミアム・アウトレットのプレスルーム写真
益子町の観光とともに、佐野プレミアム・アウトレットでショッピングを楽しみませんか?益子町から車で約1時間の距離にあり、ドライブ気分でぶらり旅にぴったり!周辺には絶景スポットからB級グルメ店まで、魅力的なスポットが多数あります。

おすすめの焼き物の産地②岐阜県/美濃焼

美濃焼は多治見市・土岐市・瑞浪市を中心とした地域で作られる焼き物。特に土岐市は陶磁器生産量日本一を誇り、陶磁器にまつわる観光スポットも豊富です。美濃焼の歴史と特徴、産地の見どころを紹介します。

美濃焼の歴史と特徴

岐阜県の美濃焼
美濃焼は、時代ごとにさまざまな色や形のものが誕生しています。奈良時代の須恵器(すえき) が起点といわれ、室町地代に大窯による灰釉(はいゆう)・鉄釉(てつゆう)の焼き物が作られるようになりました。
安土桃山時代に入ると千利休らによる茶の湯の流行により、淡い黄褐色の「黄瀬戸(きせと)」、深い黒が美しい「瀬戸黒(せとぐろ)」、素朴で大胆な鉄絵を描いた「志野(しの)」、花鳥風月や幾何学文など斬新な文様の「織部(おりべ)」といった美濃焼を代表する4つの様式が誕生。現在、日本で生産される陶磁器の50%以上のシェアを占めています。
美濃焼の魅力については、こちらの記事もチェック!

美濃焼の産地の見どころ(岐阜県土岐市・多治見市)

土岐市の「道の駅 志野・織部」
土岐市にある「道の駅 志野・織部」では、一度にたくさんの美濃焼が見られます。日常使いできるかわいい器から窯元・作家の一点物まで、ずらり勢揃い!
「多治見市モザイクタイルミュージアム」の外観
モザイクタイル発祥の地、多治見市を訪れたら見逃せないのが「多治見市モザイクタイルミュージアム」です。モザイクタイルを使用したアートの他、体験工房ではタイルを使った制作が楽しめます。
土岐プレミアム・アウトレットのプレスルーム写真
土岐市には「土岐プレミアム・アウトレット」もあるので、焼き物探しや観光と一緒に訪れてみてはいかがでしょうか。人気ブランドのファッションアイテムはもちろん、洗練された器やおしゃれなキッチン・テーブルウェアにも出会えます。
美濃焼の魅力にふれる旅へ出かけてみるのもおすすめです♪

おすすめの焼き物の産地③兵庫県/丹波焼

六古窯の1つとして日本遺産に選ばれている丹波焼(たんばやき)。産地の丹波篠山市は城下町としても有名です。続いて、丹波焼の歴史と特徴、産地の見どころを紹介します。

丹波焼の歴史と特徴

丹波焼の始まりは、平安時代末から鎌倉時代の初めといわれています。桃山時代までは「穴窯」が使われていましたが、その後、複数の焼成室を階段状に築いた「登り窯」や、日本では希少な左回転の「蹴りロクロ」が取り入れられ、伝統技術が現在まで引き継がれています。
江戸時代前期には茶器類が作られ、篠山藩の保護のもと名が広く知られるようになりました。高温で長く焼くことで、灰が器に降りかかってできる自然釉(しぜんゆう)が独特の色と模様を描き出します。

丹波焼の産地の見どころ(兵庫県丹波篠山市)

丹波篠山市の城下町跡
丹波篠山市は、徳川家康が築いた篠山城跡や情緒溢れる城下町の街並みが今でも残る、歴史と伝統が感じられるエリア。窯元巡りとともに散策を楽しめます。
また、陶芸体験教室を開催している窯元もあり、自分だけの作品作りに挑戦できます。
神戸三田プレミアム・アウトレットのプレスルーム写真
神戸三田プレミアム・アウトレットは、丹波焼の産地、兵庫県丹波篠山市から車で数十分の場所にあります。ショッピングやグルメを楽しんだ後、近くの有馬温泉でまったりと過ごすのもおすすめ。窯元巡りからショッピング、温泉へとドライブ旅行も楽しめます♪
神戸三田プレミアム・アウトレット周辺のドライブ周遊プランはこちら!

おすすめの焼き物の産地④佐賀県/有田焼・伊万里焼

日本のみならず、世界でもその名を知られている有田焼・伊万里焼。産地では、焼き物の街ならではの窯元巡りや観光も楽しめます。最後に有田焼・伊万里焼の歴史と特徴、産地の見どころについて紹介します。

有田焼・伊万里焼の歴史と特徴

佐賀県の有田焼
有田焼は世界的にも有名な焼き物です。16世紀末、豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に、佐賀藩主が連れ帰った陶工・李参平が磁器の原料となる白磁鉱を発見したのが有田焼の始まりといわれており、17世紀初頭に日本で初めて磁器が焼かれました。
伊万里の港から輸出していたことから伊万里焼という名で知られ、ヨーロッパでも「IMARI」の名で愛されるようになりました。ガラスのように滑らかな白磁と、鮮やかで繊細な絵付けが魅力です。

有田焼・伊万里焼の産地の見どころ(有田町・伊万里市)

有田町の源右衛門窯
日本磁器発祥の地である有田町と有田焼輸出の港がある伊万里市には、窯元や工房が数多くあります。有田町の源右衛門窯は260年以上の歴史を持つ老舗。
作業を行う職人
こちらの窯では、職人の繊細で大胆な手仕事を見学できます。
「陶山神社」の鳥居
有田焼でつくられた鳥居が話題の「陶山神社」も見どころの1つ。灯籠や狛犬なども磁器製の、まるで野外美術館のような美しい神社です。
鳥栖プレミアム・アウトレットのプレスルーム写真
「鳥栖プレミアム・アウトレット」は、有田町から西九州自動車道に乗り約1時間のところにあるショッピングスポット。途中には、有名な武雄温泉や古湯温泉などもあります。窯元巡りに湯巡り、ショッピングと佐賀の魅力を満喫しましょう♪

焼き物の産地へ出かけて、陶磁器や街の魅力を知ろう

益子焼の茶碗
焼き物の産地は日本各地にあり、それぞれに魅力があります。窯元巡りとともにその街の観光も楽しめば、素敵な器や新しい発見に出会えるでしょう。ぜひ、日本各地の焼き物の産地へ出かけて、焼き物やその街の魅力に触れてみてください!
※出店施設は記事公開日(2022年12月)時点での情報です。最新情報は各施設のウェブサイトをご確認ください。
※営業やイベントなどは予告なく変更となる場合がございます。また、プレミアム・アウトレットの新型コロナウィルスの感染防止対策と来場に関してのお客様へのお願いは、ウェブサイトからご確認ください。
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