

ショッピングバッグに、大切な思い出を詰めて
STAFF STORY #9
Premium Outlets Staff Awards 認定者4名
Aug 9, 2025
皆さんの中に“また行きたいと思えるお店”はいくつありますか?今回の特集では、御殿場プレミアム・アウトレットのスタッフ表彰制度「Premium Outlets Staff Awards」で、最高グレードのプラチナスタッフに認定された、スペシャリスト達4人の対談を実施。人と人とが向き合って、商品を選ぶ。たったそれだけの体験を、心に残る“価値ある時間”にするために、日々どんな思いで過ごしているのか語り合っていただきました。

勝呂 麻由美(すぐろ まゆみ)さん
プラチナスタッフ認定

鈴村 真澄(すずむら ますみ)さん
プラチナスタッフ認定

市川 雄也(いちかわ ゆうや)さん
プラチナスタッフ認定

仲地 勇哉(なかち ゆうや)さん
プラチナスタッフ認定
人が人を育てる、ということ
販売員として10年以上のキャリアを持つ勝呂さんをはじめ、鈴村さん、市川さん、仲地さんの3人は、それぞれのブランドで店長として現場を牽引する存在。まさに、この施設の“トップランナー”といえるメンバーです。期せずして実施された、ベテランスタッフ対談。まずは、お客さまに“感動のショッピング体験”を提供する空間をともに創り上げる、後輩スタッフの育成について聞きました。

鈴村
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「“人のマネをしすぎないように”というのは教えています。マニュアル化しすぎるとかえって棒読みになったりするので、たとえば訛りとかクセを生かしながら“自分”を言葉にのせて接客する。大袈裟に言えば、ひとつキャラが乗っかるとマニュアル通りのAIのような人ではなくて、その人らしさが出てくる。お客さまに対してかしこまり過ぎてしまう女性スタッフがいたんですが、本来の親しみやすい性格を前に出すようにアドバイスしたところ、彼女自身が仕事にやりがいを見出せるようになり、売り上げもとれるようになりました」
仲地
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「スタッフそれぞれ声が大きい人も小さい人も、消極的だったり積極的だったり色々なタイプがいますけど、基本的にはありのままでいてほしいと思っています。ただ製品情報の知識を“武器”として持ってもらった時にどの刀を抜くかは、結局お客さまに寄り添った結果『この方にはこれだな。』みたいなところにはなっていくのかなと。『こんなお客さまだったから、この商品を提案しました。』というのをスタッフの中で持っていれば、まず一つゴールとしては認めています」

勝呂
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「私は以前お店にいた上司をすごく尊敬していて、その方が同じ目線で接してくれたことが嬉しかったです。他のスタッフに何かをお願いするときも、必ず『ありがとう』と感謝を伝えてくれて、うまく出来たら褒めてくれていました。私も後輩を育てる時は同じことが出来るように心がけています。店長を務めている皆さんにお聞きしたいんですが、スタッフのモチベーションを高めるために心がけていることはありますか?」
市川
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「やっぱり、ひとつは売り上げを上げることが大事だと思うんです。売れているときって、みんな楽しい気持ちになりますけど、売れていないと、どうしても下を向きがちで、雰囲気も暗くなってしまう。だからこそ、数字を取るために、まずはコミュニケーションが必要なんです。本当に強いチームって、スタッフ同士の会話も雑談ばかりではなくて、仕事の話が8割くらいを占めていると思うんですね。みんなが同じ方向を向いていれば、たとえば『この服にはこれが合いますよね』といったやり取りも楽しく感じられるし、その結果、実際に商品が売れたときには本当に嬉しいんです。『この服を合わせるとかわいくないですか?』という提案に対してリアクションが返ってくることで、自然とコミュニケーションが生まれていきます。そういったやり取りを積み重ねていくうちに、自然と売り上げが取れるようになる。つまり“楽しく仕事の話をすること”そして“その会話で盛り上がること”。これが、チームにとってとても大切なことだと思います」
勝呂
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「お互いにそういった話をすることで、接客の引き出しも自然と増えていきますよね。“お客さまのためになるようなコミュニケーション”であれば、外から見てもお店の雰囲気が良くて、入りやすそうに感じてもらえると思います」
市川
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「そうそう。もちろん、時には私的な会話があってもいいと思いますけど、そればかりになってしまうと、やっぱり良くないですよね」
勝呂
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「確かにそうですね。ところで、店長という立場だと、なかなか他のスタッフに弱みを見せられずに、ご自身の中で抱え込んでしまうようなこともありますか?」

市川
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「それは…ありますねぇ。たまに孤独だなって感じることはあります(笑)」
鈴村
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「正解ではないかもしれませんが、あえて自分の“ダサい部分”を見せることで、自然とサポートしようという意識になるスタッフもいると思うんです。それで協力してもらいやすくなって、円滑に進んだりすることもあるのかなと。僕の場合は自然とボロが出てしまうタイプなんですが、意図的にできるようになれば強みになりますよね」
勝呂
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「親近感がわいて良いかもしれませんね」

仲地
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「お2人に全部言われてしまったんですが、僕もスタッフ同士は“人と人”だと思っているので、取り繕うことはせず、ありのままの自分を見せています。困った時はスタッフに、これどう思う?って聞きますし、この鍋で何を作ったら楽しく料理ができると思う?とか、そういう会話はあればあるほど良いと思っています。そんなコミュニケーションが生まれやすいように促すことは多いです」
あらゆる経験を糧に、研ぎ澄まされていく日々
国内最大規模を誇る御殿場プレミアム・アウトレットで働くスタッフは、例えるなら“全国から選ばれた精鋭たち”が集まる選抜チーム。接客のひとつひとつが自らを磨く実戦の場であり、日々、互いに刺激を受けながら高め合っています。

鈴村
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「日本のアウトレットの中で一番規模が大きくて、お客さまにとっては”わざわざ遠出して”訪れていただく場所なので、自ずと”感動の期待値が高い場所”だと思っています。そんな環境だからこそ色々なタイプのお客さまと出会えるというのも、ここで働く魅力の一つだと思います」
仲地
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「規模が大きい、というところだと“そのブランドの中で売り上げが一番”みたいなテナントが多いと思うので、休憩室で聞こえてくるスタッフの皆さん同士のちょっとした会話が刺激になります。接客やマネージメントに対する意識が非常に高いので、勉強させてもらう立場で楽しんでいます」
市川
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「勉強になりますよね。そういう場所でお店を任されているという意味で責任はあるし、やりがいを感じます。あとはやっぱり、お客さまの絶対数が多いことが幸せですよね。その分お客さまの笑顔に出会える確率が高くなる。それから、色々な国籍、年代、性別の方々と接することができる」
仲地
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「お国柄を知ると、全く見え方が変わることもありますよね」
市川
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「大家族が文化として根付いている国のお客さまの場合、男性ひとりで来店されてもお母様や奥様にレディースの服をたくさん買っていかれることもありますね。鈴村さんのお店は屋外のカートですけど、気軽に立ち寄りやすくていいですよね」
鈴村
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「そうですね。比較的ラフな接客をしやすいと思っています。普段なかなか会話をすることが無いような、色々なタイプの方と接することができるので、自然と接客の幅が広がってスキルが上がりやすいかもしれません。いつの間にか英語も喋れるようになっていました」
勝呂
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「すごい!かっこいい」
市川
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「でもカートだと雨が降ってしまうと大変ですよね」
鈴村
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「いやあ…それはもう大変です。ある程度の雨なら営業できるんですが、強風の時なんかはシャッターをしめて待機しています。その間は待つしかないので、それが何より辛いです」
心を動かす接客は、エンターテイメント
お客さまの記憶に残る時間を作り、単なるお買い物以上の体験を提供することを目指す御殿場プレミアム・アウトレット。4人のスタッフも、単なる商品の売買だけでなく“見せ方”や”伝え方”を工夫したり、会話にユーモアを取り入れるなど“ワクワク”を感じてもらうための演出を常に意識しながら接客にあたっていると言います。

仲地
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「やっぱり“接客はエンターテイメント”に尽きるのかなと思っています。ただ”安くて良いものが買えた”だけではないというのは対面販売だからこそなので、お客さまの満足度は常に意識しています。うちのブランドではお鍋を扱うんですが、お洋服を試着するみたいに試食していただくことはできません。なので、お鍋を使うお客さまにできる限り寄り添って、その人の後ろにいる”家族や恋人の笑顔がどれだけ生まれるか”といった会話を接客の中に盛り込んで、購入した後の未来を想像していただけるような表現をしています」
鈴村
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「僕も、お客さまにお買い物自体を楽しんでいただけるように心掛けています。購買が一つのゴールだとしても、まずは自分自身のキャラクターを知ってもらい、信用していただいたうえで結果的に購入につながれば良いかなと思ってます」
市川
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「商品として自分も売り込むということですよね。ある意味、自分自身を気に入ってもらえるような」

勝呂
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「すごく分かります。やっぱり“モノよりコト売り”と言いますか…。たとえば、ジュエリーは単価が高いので皆さん気軽には購入できないと思うんですね。そこで商品の背景にあるストーリーをお伝えしたり、お互いの共通点を見つけたり楽しく会話をしているうちに仲良くなって、そのお仕事をしているならこういうリングがいいですか、って話をしていると『実はもっとこういう方がいいんだ』とかニーズが聞こえてきたりする。お客さまとの信頼関係を築いて『じゃあ、あなただから』と買っていただいたりすると嬉しいですよね」

鈴村
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「そうですね。僕もお客さまから『お兄さんから買って良かった。いい買い物ができた。楽しかったよ』と最後に一言もらえた時は嬉しかったですね。この商品がいいですよ!ではなく、あくまでも横に並んで“一緒に商品を選びましょう”という接客をしたんですが、それがお客さまにとっては『すごく心地のいい接客だった』と仰っていただきました」

仲地
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「お客さまのショッピング体験がより良いものになって欲しいので、最後に『楽しかったね』という着地が欲しいと常に思っています。会話の中で例えば『うちの子すごい食べるのよ』とお話があったら、このお鍋で作ったらもっと美味しくなるので、さらに食べちゃうかもしれないですね。とか『ダイエットしたいのよ』という方には、ああ…ダイエットできなくなっちゃうかもしれませんね。みたいなトークをしてみたり。お客さまとスタッフとの限られた時間に生まれる空気感が『楽しかったね』という表現につながるよう願っています」
辿り着いたのは、目には見えない人のチカラ
“また、お客さまに来ていただきたい”。その一心で知識を蓄え、スキルを磨くのは当然のこと。でも、それだけでは届かない想いがあります。4人のスタッフが目指すのは、その先。『また来たい』と感じていただくための、目には見えない“人間力”でした。

勝呂
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「結婚指輪を買ってくださったお客さまが『赤ちゃんが生まれました!』と見せに来てくださったり、その子が走るようになったりすると、大きくなりましたね!と親心みたいなものを感じる瞬間があります。私の尊敬する上司にも数多くのお客さまが会いに来てくださっていて、そういう光景をよく目にすると”やっぱり人だな”と思うんです。モノだけではなく、その人から買いたいと思って遠くから足を運んで来てくださる。そこが、やっぱり私が憧れて目指すところです」
市川
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「個人的には人間形成。“人に優しい人間になる”ということに尽きると思っています。接客も販売もすべて”気付ける人間”というか、人に対して興味がわく、優しくできる人間が強いと思うんです。服の畳み方だったり、ハンガーの向きだったりも、もちろん大事です。でも、僕が教わった上司が電車に乗っている時に転がってきた空き缶をガバっと拾って、次の駅でゴミ箱に捨てたんですね。これがすごく大事だな、こういうことを出来る人になりたいんだなって。そういう人間が最後に勝つ仕事だなと思って。ちゃんと芯の太い人間性ができていれば、どこのブランドに行ってもやっていける。だけど、この芯の部分ができていないと育たないのかなと思っています」
仲地
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「“みんなのためには、お客さまのために”みたいなことですよね」
鈴村
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「今は情報の処理や消費が早いがゆえに“人間力”の話をする人ってどんどん減っていますよね。市川さんのような方が上司だったり身近な場所にいると、自ずと人間の芯の部分が育っていく。それが人としての魅力につながるのかなと、お話を聞いていて感じました」
ベテランの枠を超えて、つながる未来
時には“接客のプロ”として、時には“頼れる先輩”として現場を支えてきた4人。経験も実績も申し分ないはずの彼らは、それでもなお前を向いています。“ベテラン”の枠を超えて、その先にどのような未来を見据えているのでしょうか。

鈴村
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「今日より明日と着実に、自分で自分を鼓舞して成長していけるようなクセづけをしていこうと思っています。販売員として成長を求めるというよりは、人間としての成長を求めた結果、販売員としての成長につながるという形です。他の人の良いところは、どんどん取り入れていきたいと思っています。年齢を重ねると、なかなか人の意見を聞けなくなりがちですが、だからこそ素直に“良いものは良い”と思える、そんなフラットな感覚を大切にし続けたいです」

勝呂
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「私はやっぱり『あなただから』と言ってもらえるような、魅力を感じてもらえるような人になりたいと思っています。私の憧れている上司は、お客さまだけではなくスタッフに対してもすごく丁寧なんですね、お客さまだけにいい顔をする人というのはいつか綻びが出ると思うので、私も身の回りの人を大事にして、その結果が皆さんのハッピーにつながって欲しいなと思います」

仲地
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「僕も皆さんと近い考えなんですが”徳を積んでいける人”になりたいと思っています。アウトレットの中を歩いていると、たまにレシートや案内マップなどが落ちている時があるので、拾ってゴミ箱に捨てています。長いスパンで売り上げなどの目標を立てても、結局1日1日を積み上げていかないと、そこには届かない。部下とのコミュニケーションも、その瞬間瞬間を、少しでも大事にしたいなと思っています。その結果、お客さまに対して、より大きな目線でブランドを届けるためにマネジメントができたら良いなというのが今の僕の目標です」

市川
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「もう50代に突入しますので、これから活躍する若い世代が10年後、20年後の夢、希望をしっかり形成できるように、何か良い影響、小さくてもいいからきっかけを与えられる人間になりたいです。今まで沢山の人に出会い、先輩上司には、厳しくも温かい指導で育てていただきました。その方々への恩返しと感謝の気持ちで、今度は私から、人から人、また人へ、これまで経験してきた失敗例と成功例を伝えていくことで、若い世代が常識を壊し、新しい未来を描く。そのための何かサポートができたら嬉しいです」

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